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虹を追う少年のように
鈴木 敏恵
昔は心なんて考えたことなかった。 新聞に入っているチラシを見たことも一回もなかった。
サクラさえ気がつかなかった。 虹を追って野を駆ける少年のように、
遙か上昇の先に見える、いい建築を生み出したい、という夢
この願いを実現することだけのために、24時間全部走った。
死んでもいいから、命捧げるから、神様、私に最上を生み出させてくださいと、ただそれだけで寝ても醒めても、
夢を実現するために生きていた。 ずっと心なんて考えたことなかった。
サクラさえ気がつかなかった。 おもいやりや、和を大事に、なんて私の世界になかった。
多分、いまもない。私は生み出したいだけだ。そしてただ存在するものの気持ちすべてとつよく共鳴するだけ。
人の気持ち、動物の気持ち、花の気持ち、ハエの気持ち、草の気持ち、
星の気持ち、ものの気持ち、石の気持ち、水の気持ち、かみさまの気持ち
その全部とひとつな気がする、この気持ちは子どものころから全然変わらない。
それが夢を追って野を走る、力のような気がする。
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10年くらい前に「マルチメディアで学校革命!」という本を書いた。
出版社である小学館が作成してくれた本のチラシには....
----コンピュータはたんなるツールです、でもそれは、学校や子どもたちに未来を連れてくる素敵な魔法にも似たツールです、どうぞ子どもたちが自由にコンピュータや価値あるものを使える未来の学校が実現しますように!
...と本の私の文章を抜粋してくれてあった。
この夢は、いまもこの国で実現していない どうしてこの素晴らしいツールがもっともっと
早いスピードで潤沢に、すべての学校に、教室に入らないのだろう、いまもここに、戦う気持ちをもっている自分がいる。
学校をよくしたい、教育が、先生が、再び尊敬されるよき精神を蘇らしたい。
TVで見てきたようにコメントする人は実際の学校へ行ったことがあるか、
新聞は、なぜ否定的な意見をわざと見出しに使う!
いまもここに、熱くなる自分がいる。
何も変わらない自分がいる。私はサクラを見てる鈴木敏恵より、
覚悟決めて戦っている鈴木敏恵のほうが圧倒的に好きだ。
。*:・ ☆*:' ゜.
*・:。 *:・☆
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虹を追って野を駆けた少年のように、いまもまったく変わらず目の前に見る未来教育への夢、
それは...色彩があり、柔らかさがある学校。学び手の表情には意志があり、知の喜びに身を浸す教育。
誰もがささやかでも愛を知り、それを他者のために、
自ら放つことができるそんな賢さと勇気ある人が育まれる・・・未来教育への夢を今も追っている。
この願いを実現することだけのために、いまも時間全部使っている。
寝ても醒めても、この夢を実現する現実に、いまも生きている。
でもいまは、少しだけ心のこと考えられる。新聞に入っているチラシをおもしろいな〜と見ることもある。
サクラの満開を見上げ、酔うひとときをもつようになった。
つい最近、うまれて初めて、サクラを見たような気がした。
すごい完璧な美しさだ。でももし、私の未来教育の夢が叶うなら、
そのすべてを、捨てても何も惜しくない。
そのすべてを、いますぐ捨てても惜しくない。
あの虹のところにいけるなら・・・
(未来教育メールマガジン第403号に掲載したエッセイの再掲です)
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